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余った種子の貯蔵法


 まきどきに買い求めた種子、あるいは自家採種した種子は、そのシーズン中に全部は使い切れずに余ることがしばしばあります。
 それらの中には、1袋に入っている量が多過ぎたもの、特に高価でありながら袋詰めの量が多いために、まとまった量を買わざるを得なかったもの、容易に購入できない地方伝統野菜や、海外で求めた新・珍野菜など、いろいろあるでしょう。
 このような余り種は、無駄にせず貯蔵しておいて来年、再来年にと使うことをお勧めします。

 貯蔵の基礎知識として心得えておきたいことは、種子の寿命と、寿命を長く保つための貯蔵条件の二つです。
 種子にはタマネギ、ネギ、ニンジン、ミツバのように1年しか発芽年限のないものと、マメ類やナスのように2〜4年あるものなどがありますが、いずれにしても年とともに発芽率は低下し、実用上問題となる発芽勢(発芽の整一度)は低くなってしまいます。これは種子が消耗するからです。
 この消耗を防ぐための貯蔵条件はまず乾燥状態に置くこと。関係湿度が30%以下にできれば申し分ありません。そしてできれば低温下に置くことです。
 実用的な貯蔵方法としては、図のように茶筒やのりの空き缶の中へ、湿気を取り除いた紙袋を、お菓子の防湿などに用いる乾燥剤(シリカゲルまたは生石灰など)と共に入れ、粘着テープで封をしておきます。これを冷暗所に置けばよいのですが、冷蔵庫の野菜貯蔵室あるいはそれ以下の氷結しない低温条件に置けば完璧です。貯蔵に入る前に種子は天日に干し(小粒種子は袋ごと開口して)できるだけ除湿をしておきます。乾燥剤は種子の水分を吸い取ってもなお除湿能力があるよう、多めに入れておくことも大切です。

 貯蔵した種子を翌年用いるときには、まく直前に開封することです。開封して水分を吸うと発芽力がどんどん低下してしまうからです。さらに再貯蔵する場合は、乾燥剤の状態を確かめ、吸湿が進んでいるなら新しいのと交換し、すぐに封入するように心掛けましょう。

 このように上手に貯蔵すれば、寿命の短かいタマネギでも3〜4年は十分使うことができるようになるのです。

板木技術士事務所●板木利隆
情報提供:日本農業新聞

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